臨時総会 9:30~11:30
平成20年10月15日、大会2日目午前は臨時総会が行われました。開始に先立ちまして、点呼が取られ、参加人数60名、委任状提出187名、総数247名、会員総数466名の過半数で総会の成立が宣言されました。

議長選出が行われ、会場より執行部一任の声があり、議長に東北支部の曽矢会員、副議長には神奈川支部の脇本会員が選出されました。

臨時総会の開始に当たりまして、平木会長の挨拶、臨時総会召集の説明があり、さらには五十嵐常務理事より、賛助会員の仮入会制度についての説明がありました。続いて第一号議案、第二号議案の一般事業補正計画および補正予算案について、各担当理事より議案の説明があり、会場賛成多数により可決されました。
続いて第三号議案の中間法人法廃止の伴う第五期税務申告の取り扱いについて、担当理事より説明がありました。会場よりの質問もなく、賛成多数により可決承認されました。
続いて協議事項として、『本会の公益法人化に伴う定款変更案について』についての議案説明が会長よりありました。その内容に関して、会員より活発かつ建設的な意見が多数出されました。
続きまして、会員協議会が開催されました。最初に、会長よりWFOに参加できるよい機会だとの旨の説明がありました。

WFOは世界の矯正歯科医師団体の集まりで、矯正歯科専門開業医から構成される各国の団体であることが参加条件です。我々、日本臨床矯正歯科医会はその条件を満たしており、既に日本矯正歯科学会が入会しておりますが、WFOから我々の会にも入会のオファーがありました。
WFOの構成団体に加盟することへのメリットとして、
我々の会のグレードの向上
会員がWFOに入会しやすくなる。海外の学会に参加しやすくなる。
全世界における矯正学の発展のために貢献することは、世界中の我々臨床医の責任である
デメリットとして、
費用面、(団体としての会費納入が必要となりますが、概算では5万円にも満たない額で、海外の学会参加費の割引などを考えるとデメリットと言えないようなものでした。)
責任者(WFOが5年周期で、本会役員が2年周期である事によるシステム上の問題)
との説明があり、総合的に見て医会としては加盟する方向で検討しているとの説明がありました。
この内容に関して、会員より、「今はそんなことを考えていられる状況ではない。患者数が激減していて、今にも閉院しなければならないような状況である」との旨の訴えがあり、更なる一考を促す意見がありましたが、多数の会員より加盟に積極的なご意見、質問がありました。また、執行部の答弁に加え、会場の会員よりWFOの現状の関する補足説明がありました。
臨時総会は、時間を押して続けられましたが、会員みなの意見を直接執行部に訴えることのできるのは、この医会のよいところであると実感させられる時間でした。
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海外招待者講演 11:30~12:00
海外招待者講演は、現在台湾口腔矯正医学会会長としてご活躍の陳信光先生の発表です。先生は台湾高雄市にある私立高雄医学大学を御卒業後、昭和大学歯学部大学院にて学位を取得され、日本語にも精通された先生ですが、ご希望により英語での講演となりました。

テーマは「Enhancing anterior teeth control for better smile esthetics」
と題し、アジアの人々の集団に多く見られる上下顎前突、上顎前突患者にとって顔貌の審美的改善は最も大きな関心事であるとし、これらの矯正歯科治療の成功を導きだすため、ミニスクリュー導入後の前歯歯軸のトルクやバイトコントロールをいかに強化するか、といった問題について、口腔内写真により、またベッグ法で使用する付加物の作成方法については動画にてご教示されました。
講演の締めくくりとして、
1)多くの台湾人にとり、前歯の最大限の後退は審美的に必要なものである。
2)ミニスクリューは、バイトやトルクコントロールのためのアンカレッジとして極めて有効である。
3)前方でのミニスクリュー、あるいはハイプルヘッドギアによる垂直的な前歯への圧下力を加える事は、トルクとバイトコントロールの双方に対し効果的である。
4)ベッグ法で用いられるトーキングオギジラリーズスプリングやアーチワイヤーはエッジワイズ法においてもトルクコントロールを行う上で有益である。
以上の4項目を挙げ、結論付けられました。

限られた講演時間にもかかわらずご自身の治験を5症例供覧され、慎重な上にも創意工夫された先生の日常臨床を垣間見る事ができましたことは、同じアジアの同胞を治療の対象としている私共にとって、得る事の多い貴重なご講演内容でした。
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会員報告(アンコール賞受賞発表) 14:00~15:30
アンコール賞受賞の会員発表報告では、以下の3題の発表がありました。
<1>府川彰久会員による多胎児の矯正歯科学的考察
-四胎児・五胎児を分析してみて-

歯科矯正領域の研究報告の少ない多胎児において①出生時の状況と出生前後の経過、②全身成長の推移、③乳歯や乳歯列の大きさと形の比較、④永久歯の歯胚の数・位置・形態・萌出方向、⑤兄弟間の顎顔面の比較および⑥親子間の顎顔面の比較検討が行われ、多胎児の全身の成長発育は単胎児に比べ遅れているが、顎顔面頭蓋のキャッチアップグロースが早く、イメージとしてやや頭が大きめ、顎顔面のパターンは母親似あるいは父親似と様々であるが平均的にはその中間が多いと考えられることなどが発表されました。
<2>野村聡会員による歯周疾患を伴う高齢者の包括的矯正歯科治療
-術後9年経過症例-

一般歯科との連携による包括治療で歯周病の進行に伴う臼歯部の咬合支持喪失による上顎前歯の突き上げから咬合崩壊、歯牙喪失というサイクルをくいとめた上顎前突症例が発表されました。
また、その後の患者さんの資料提示から咬合状態の安定が提示され、治療時の上顎前歯リトラクション時の注意や動的治療期間短縮の必要性が示唆されました。
<3>広瀬寿秀会員によるツインブロックを用いたClassⅡdiv.2症例

患者さんの使用協力度がキーポイントとなるツインブロックの使用により、良好な結果が得られた症例の発表が行われました。加えて、ご自身の診療所で行った機能的矯正装置の症例のまとめが発表されました。また、ツインブロック以外のいろいろな機能的矯正装置の症例も含まれた興味深い発表が行われました。

その後、閉会式がおこなわれ、盛会のうちに終了いたしました。